落下試験機
「使用中のポータブル製品の落下」「輸送中の貨物への手荒な荷扱い」そのリスクを正しく検証できるのは、正確で再現性の高い落下試験だけです。
世界中で、揺るぎない実績と評価
落下試験は、包装貨物試験の中で一番手軽にできる試験です。機械化するハードルが低いため、新規参入する製造メーカーが次々と現れ、そして消えていきます。ランスモントも始めは、そのようなメーカーの一つにすぎませんでした。それから40年余り。ランスモントの落下試験機は、世界のトップブランドとしての地位を確立しました。それを可能にしたのは、ランスモントならではの技術へのこだわりと先進性です。
落下精度がすべて
落下試験で何よりも大切なのは、試験品を“そのままの姿勢” で落下させること。なぜなら、落下中に少しでも回転が加わると、床面にぶつかった時、試験品に伝わる衝撃(加速度)が小さくなってしまうからです。落下開始の瞬間、余計な力を加えることなく試験品をリリースするのは、それほど簡単なことではありません。それを実現するために、ランスモントは空気圧シリンダーで高速作動する落下機構を開発し、初期のモデルから導入しました。
一歩先をいく使いやすさ
ランスモントは、試験機の操作性にもいち早く目を向けました。落下試験機の基本的な動きは、試験品を載せたテーブルを決められた落下高さまで昇降させること、そしてその高さから試験品を落下させることです。他社の落下試験機では、多くの場合、これらの操作をおこなうための制御盤が、本体の端にスタンドで固定されています。
これに対してランスモントは、1980年代には早くも手持ち式のハンドヘルド コントローラを採用。試験品の周囲360度、どの位置に立っていても操作がおこなえるようにしていました。2000年代に入ると、それはLCD画面を搭載したデジタル表示に切り替わり、落下高さを数値入力できるようになりました。そして2012年には、第3世代のDVSハンドヘルド コントローラにモデルチェンジ。デザインがさらに洗練され、使いやすさも向上しました。
5種類のモデル
ランスモントは、試験品の重さに応じて5種類のモデルをご用意しています。PDT 80 は世界的な落下試験機のベストセラー。重さ 80 kg までの試験品を対象としています。PDT 80M はその低価格モデル。操作性よりも価格を重視するライトユーザーにお勧めです。PDT 300 とPDT 700 は、それぞれ重さ 300 kg、700 kg までの試験品を対象としています。パレット積みの貨物やIBCコンテナ、大型液晶パネルの試験に使われます。QR 3000 は「電磁フック」と呼ばれる簡易式の落下試験ツールで、重さ 1360 kg までの試験品を対象としています。フォークリフトやチェーンブロックに取り付けて使用します。
加速度で、落下衝撃の大きさを評価する
例えば60 cm の高さから、包装製品の落下試験をしたとします。内容品を調べて、もしも不具合があれば包装設計を変更します。この時、何らかの数値的な裏付けも無く試験をすると、やみくもに試行錯誤を繰り返すことになります。落下によって内容品が受ける衝撃の大きさを知るには、加速度波形を利用します。内容品に加速度センサーを取り付けて、その信号を衝撃加速度計測システム 「テストパートナー3」 に取り込むことで、落下衝撃の大きさを正確に評価できるようになります。