輸送環境記録計 SAVER
フィールドにおける衝撃・振動・温度・湿度・気圧を内蔵バッテリー駆動で“長期間測定”するためのレコーダー。
加速度波形を無人で計測
SAVERは衝撃や振動を加速度で測定します。本体には三軸加速度センサーを内蔵。直交する3方向(X-Y-Z軸)の加速度波形を、同じく本体に内蔵されたフラッシュメモリに書き込んでいきます。その動作に必要なバッテリー電源もまた、本体に内蔵されています。SAVERでできること ―― それは、長期の日数にわたって、外部からの電源供給なしで、人手による操作の必要なく、自動的に加速度波形を収録することです。
小さくて軽い、そのうえ高性能
手の上にのるほど小さくても、その中にはフィールド計測に求められる機能が、コンパクトに詰めこまれています。汎用モデルである SAVER3X90 の重さは 473 グラム、薄さは 4.3 cm しかありません。それでいて、その性能は業界最高です。最大で 90日間作動し、用途に応じて加速度の最大値を 5 G ~ 200 G の6段階で切り替えられるよう、チャージアンプまで内蔵しています。その駆動源は、わずか2本の9V乾電池のみ。この優れた省電力設計なくして、SAVER が世界で最も進んだ輸送環境記録計になることはなかったでしょう。
物流環境から乗り物、構造物まで
計測日数が長く、設置面積が小さくてすむことから、SAVERは物流環境の調査によく使われています。商品を輸送している時に発生する荷扱いの衝撃や、トラックなどの輸送機関の振動を測定して、その包装設計をより良いものにするためです。物流や包装の分野だけではありません。ロケットや人工衛星、航空機からミサイルにいたる航空宇宙/軍需産業の製造メーカーもSAVERのユーザーです。その他にも、遊園地の絶叫マシンやマウンテンバイクといった日常のさまざまな乗り物の振動、ビルや橋梁の揺れを収録することができます。
5種類の多彩なモデル
SAVERには5種類のモデルが存在します。ランスモントは、それぞれのSAVERに明確な役割を与えました。オールラウンドに使える汎用モデルとして3X90を。その上位機種として、外付け加速度センサーを最大6 ch まで接続できる 9X30 を。機能を最小限に絞り込んだ簡易モデルとして 3M30 と3M30+ を。そして、低域の振動数をDCレベルから測定できるようにした 3D15 です。
ソフトウェアの際立つ完成度
どれほどハードウェアのスペックが高くても、優れたソフトウェアがなければ、その能力を十分に活かすことはできません。SaverXwareは、測定前のパラメーター設定と測定後のデータ分析をおこなうために、特別に開発されたソフトウェアです。複雑に変化する物流環境でも、有用なデータを取りこぼさないこと。大量のデータを分析する際に伴う労力やストレスを、少しでも軽減すること。そこには、ランスモントだけが知る輸送環境計測と、衝撃試験・振動試験のノウハウが溢れています。
米国テクノロジー業界の “アカデミー賞” にノミネート!
TechAmerica(テック・アメリカ)財団は、1200社ものテクノロジー関連企業が加盟する、米国有数の業界団体です。この団体が主催するアメリカン・テクノロジー・アワードでは、15の技術分野ごとに、優れた製品/サービスを毎年一つ選び出して表彰しています。2010年、その中の「計測・制御機器」部門において、SAVER が最終選考の3製品の1つにノミネートされました。これは、NASA(アメリカ航空宇宙局)のスペースシャトル打ち上げミッションでの実績が高く評価されたものです。SAVERは、あらゆる業種の計測機器とくらべても、お客さまに特別な価値をもたらす製品であることが公に認められたのです。